cbd-薬物検査

たまにオリンピックでドーピング検査で競技会における禁止とされる物質の使用でひっかかり、出場停止となってしまう話を聞きます。よく引っかかる例として上がってくるのは大麻で、おそらくは入手方法が比較的簡単なため、気楽にやってしまうからだと思われます。例えば、アメリカのコロラド州では、タバコと同様に大麻は28グラムまで合法的に所持、使用できます。ここで疑問なのは、大麻にまつわるすべての成分eはドーピング機関で引っかかってしまうのでしょうか。日本ではすっかり合法だと認められたCBDを例にとって記事にしたいと思います。

薬物検査ってどこがするの?

元々、スポーツにおける薬物検査は以下の三つの理由で行われます。

①フェアな精神をもってスポーツを行う。

②競技者の健康を守る。

③反社会的組織から競技者を守る。

上記三つのことを守れない場合、ほかの競技者とフェアに競争ができずではなく、しかも危険かつ、不健全なスポーツの発展を遂げてしまう可能性があるため、競技者は厳しい薬物検査を行うこととなっています。

薬物検査を行う大御所として、オリンピックのドーピング規定を定めるWORLD ANTI‐DOPING AGENCY(WADA:世界ドーピング防止機構)という組織があります。

本組織の人間が競技者の血液や尿を採取して、検査機関で分析してもらいます。その際、禁止物質が検出されれば出場停止といった厳しい処置を取られる可能性があります。

この薬物検査ですがうっかりしてしまうと簡単に引っかかってしまうリスクがあります。

例えば、風邪を引いてしまえば普通は総合感冒薬など使用すると思います。しかし、多くの総合感冒薬にはエフェドリンが含まれており、しかし、エフェドリンは尿検査において1ミリリットル当たり10マイクログラムを超える濃度が検出された場合は禁止と、なっている禁止薬物なのです。風邪薬一つとってみても十分に気を付けなければ薬物検査を無事終えることはできません。

まして、大麻に含まれる成分なんて全部だめなのかもしれませんよね。

大麻に含まれる成分って?

さて、大麻にはTHC:テトラヒドロカンナビノール、CBD:カンナビジオール、CBG:カンナビゲロール、CBDV:カンナビディバリン等様々な成分が含まれており、それぞれどういった効果を人体にもたらすのか今も研究が重ねられています。その中でも、有名なのは精神的作用を含むTHCと、精神的作用を含まないCBDかと思います。

THCは摂取すると記憶障害や、幻覚作用などがあると言われており、オリンピックというか人間の社会生活において悪影響があります。もちろん日本では、少しでもTHCが含まれておればいかなるサプリメントも禁止されています。

大麻に含まれる成分のWADAの規制について

WADAの規定によれば、CBDを除く全てのカンナビノイドは禁止されるという厳しい規定があります。つまり、日本ではTHCを除くその他の成分が含まれるフルスペクトラムオイルや、CBD以外の成分をいくつか含むブロードスペクトラムオイルは、いくらCBD関連製品とはいえWADAの規制には合わないということになります。アイソレートタイプなら99%CBDなのでおそらく問題はないかと思います。

特にCBDは強い抗炎症作用や、鎮痛作用があるので、競技者の中にはこれに関連する製品を望む方もいると聞いたことがあります。CBDは除くという規定は実は2018年の1月から始まっており、それだけCBD製品に関して理解が世界に広まったという証拠でもあります。

CBDを利用するうえで注意点とは?

ただ、いくらWADAで禁止されていないとはいえ、運動前などにCBD関連製品を使用することはおススメしません。CBDの副作用として強い眠気が来ることが知られているからです。スポーツには危険なタイミングがあります。そのタイミングで少しでもうとうとしてしまったら怪我のもととなってしまうからです。ただその眠気も、運動後により良い睡眠を得るためのものと思えば問題ないと思われます。CBDは睡眠薬とは違い目覚めもよく、お酒とは違い深い睡眠を取ることができます。

また、CBD製品の中には純粋なCBDだけではなく、違法なTHCなども若干含んでいる可能性があります。検討されている方がいれば、きちんと消費者レビューやCBD製品を販売する公式サイトをよくきちんと確認してから利用してください。

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終わりに

今回は薬物検査の観点からCBDについて紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。風邪薬一つとってみても薬物検査を乗り越えるにはドーピングに詳しいドクターなどと相談したほうがいいです。少なくともWADAはCBDは問題ないようなので安心して使用してよいかと思います。ただ、WADAでもCBDが条件から除外されたのはここ2年のことなので、WADAが関わらない競技会では、CBDを使用する前にその道のプロフェッショナルに相談してから使用を決めたほうが良いかと思います。