CBDって実際どうなの?CBD研究の第一人者佐藤教授にインタビュー

今回は、CBDの効果や副作用、安全性、将来性に関して、CBD研究の第一人者、昭和大学薬学部教授で薬学博士・薬剤師である佐藤均先生にインタビューしました。

今流行しているCBDとはどういったものなのでしょう?

カンナビジオール(CBD)は、大麻の樹脂の花に含まれる天然化合物です。感情抑制、免疫調整、神経保護、運動機能に効果的に作用する可能性があるとして、研究が進められています。

色々な商品が出ていますが、安全性を考慮し、適切な要領用法を守ることと正しい服用を行うことが大切です。

CBDの副作用としてはどういったものがあるのでしょう?

副作用としては肝障害やウイルス感染ですね。また、他医薬品と併用して飲むことで、その併用した医薬品の副作用を陽動してしまうこともあります。処方している薬がある場合が、必ず医師や薬剤師に確認することが大切です。

医療的な効果としてはどのようなものがあるのでしょう?

身近な例で言いますと、花粉症とかアトピーとかニキビ等の炎症などの過剰免疫に対しては抑制が作用し効果的です。

他、自己免疫疾患や潰瘍性大腸炎不眠、不安、うつ、疼痛、てんかん、片頭痛があげられます。そのほか、関節炎、皮膚疾患、自閉症スペクトラム、潰瘍性大腸炎にも効果的です。

医療現場ではどのように注目を浴びているのでしょうか?

アメリカや東大病院でも実際に医療現場にいましたが、CBDは、医師 歯科医師 獣医師色々な分野の医療専門家たちに興味を持たれています。

特に、神経系やアレルギー系への注目が多い。てんかんとか痛みもですね。特に痛みを効果的に抑制したり、精神安定的な作用がありますからね。

実際、thcの方が効果が出やすいんでしょうか?

海外ではthc入ってる方が効果がでやすいが、日本では法律で禁止されていますね。

Cbdはthcのように激しい効果はありません。

実際、Thcは劇的な効果になることもありますが、もちろん記憶喪失や幻覚といった副作用を起こしてしまう可能性が非常に高いです。仕方のない場合には使う。けど一般の人が使うと危ないから、g数も制限されています。

アメリカではTHC が 0.3% 以下の産業用ヘンプが規制植物指定されていますが、日本では、THC が 0.3% 未満でも完全に違法ですね。

世界中で研究されている。Cbdの研究をされてる中で驚かれた点は?

ご存知の通り、CBDは非常に多くの作用を持っており、これは生薬成分や自然成分でもかなり珍しいことです。

エンカンナビノイドシステムへの維持作用、抗酸化作用、抗炎症作用、神経保護作用、研究すればするほど多様性のすごさに驚きます。

それらの作用が、リラックス効果や睡眠改善、鎮痛、に効きますね。

Cbd以外で、CBDのように効果のあるハーブはあります?

緑茶のうまみ成分でもあるテアニンとか似ていますね。興奮した神経を鎮静させる効果があります。

大麻のcbdがほとんどだと思うのですが、噂で聞いたオレンジから取れるCBDは実際どうなのでしょう?

研究したことはないですが、基本オレンジから取れることはないですね。検証がされていません。

仮に、物質が入ってたとしても同じで、オレンジから取れたから有効性が高いとかは断定できない。

海外のオレンジcbdと謳っているメーカーに、エビデンスを確認したらオレンジから取ってなかったといったことがありました。

主に米国を中心に研究が進んでいる場合、英語ができないと、コミュニケーションやエビデンスのギャップが起きて、本人には悪意はない中、間違った情報が広まってしまうんですよ。

他にも〇〇配合、とか色々と例がありますが、結局、全て裏付けとして合成経由や反応経路、構造式とかを出せないとだめですね。承認できないと正規で売ってはだめですよ、てか売れません。

CBDの効果的な摂取は何があるでしょう?

吸収率に関して言うと、内服して口から吸うよりも肺からの吸収や、舌下での吸収が吸収率が高いですね。

もちろん、ベープなどを使って、肺からの吸収も吸収率は高いですが、即効性はあるけど効果は切れるの早い。というように悩みや状況に合わせて、自分にあった使い方をすると良いでしょう。

大切なのはウォッシュアウトです。飲みすぎたら飲まない。ずっと飲むんじゃなくて、直したい体の不調は合わせて定期的に適切量を摂取すべきです。

不調がある人には効果的ですが、よく眠れる人がやっても中々感触がわかないものでもあります。

メンタル面で言うと不安症とか緊張に効果的です。眠れない人が眠れたり、人前で話せない人が話せたり、不安ある人が落ち着いたり。スポーツ選手だと、あがり症で本番に弱いけどリラックスできるとかね。

毎日使いすぎるのはお勧めできません。たくさん飲めば飲むほど効く、というものでもないので、聞かなくなったら二日三日摂取をやめる、というのも大切です。

一般的には恒常性を保つもので、吸収率やも個体差が大きいです。

正しい飲み方や使い方、容量、頻度を守り、摂取方法は自分にあったの選べば良いでしょう。グミとかだと、美味しいから何個も食べちゃう危険性も考えられますね。

今後日本のcbdの動きはどうなるのでしょう?

アメリカの動向に影響されていますが、まだまだ認知自体は少ないですね。

社会に浸透され、メーカーの動き次第ではかなり規制される可能性があります。

ヨガやスポーツとかの親和性は高いと思います。特に精神的なノイズを消す、というような点で、メディテーションとのリンクは取りやすいですね。

一番体感できるような効果って何でしょうか?

やはり睡眠の質向上でしょうか。睡眠時間自体が短くなってさっぱり起きれる、というよりは、睡眠の質自体が良くなります。

アメリカの金融関係の職業の方々はcbdを持ってる人が多いですね。ハードワークで大きなお金を運用する仕事ですから、日々の業務のストレスに対してのリラックスが必要なんですね。

また、格闘系のスポーツでもよく好まれていまして、関節痛とか筋肉痛とかに内側から効きます。最近はロールオンとかクリームタイプとか使いやすい型も出てきていますね。

先生は使われていますか?

僕自身は、特に不調はないのであんまり使ってないですね。

cbd自体が世界的にも注目され始めたきっかけって何でしょうか?

アメリカで、エピディオレックスという大麻由来の治療薬が、難治性てんかんの医薬品として承認されてからですね。他の薬で治らないとなると優先的に承認されます。

うちの猫がてんかん持ちなんですけど、犬や猫にも効くのでしょうか?

もちろん、猫にも効きます。犬や猫の方がエンカンナビノイドビシステムが強いから、人間より効きやすく、少量で効果が出やすいです。また、ガンとかいろんな疾病に効来ますね。

認知症とかにも効果的です。進行自体は食い止めることはできないけど、遅らせることはできます。予防として飲むのはあり。これは臨床試験での結果も論文で出ています。

CBDに関して世界中で見ると、どこが今認知として高いのでしょうか?

CBD自体が世界の市場では研究と同様、アメリカが一番高いです。アメリカはブームになりすぎてなんでもCBD入れちゃえ、みたいに白熱していました。ただ州ごとに決まりもあって、ニューヨークでは食品入れちゃだめ、みたいな規制もあります。

日本でも、オリンピックの開催で、海外選手が持ち込んだりで有名になるような可能性もありましたが、コロナの方に話題が全て持っていかれて、中々ブームにはなれていないですね。

今後、CBDが日本で広がるには、どのような動きが必要でしょうか?

日本で広めるためにはより裏付けが必要です。日本の法律に準拠しているかどうか。

現地の生産しているところをチェックして、ブラックボックスをなくし、第三者の測定期間に依頼する。透明性を上げる企業努力をする。簡単ではないことですが、丁寧にやらないと日本の市場は広がらない。と僕は思います。

インタビューは以上になります。ありがとうございます。