大麻が医療の世界で登場していることをご存知でしょうか。大麻といえばマリファナで有名なので、体を治すどころか、体を壊すんじゃないの？と思われる方がほとんどだと思います。今回はそんな皆様の予想を覆す大麻による症状の改善事例などをまとめてみました。クスリではなく、薬として利用される大麻関連の医薬品についてもご紹介します。参考にされてみてはいかがでしょうか。
医療用大麻とは何か。
医療用大麻とは、医療の現場で使用される大麻に関わる製品のことです。実は、大麻は100種類を超える有効な成分を持っており、様々な病気の症状を軽減させることができます。有名な話で言えば、てんかんで苦しんだシャーロットちゃんの事例があります。2013年頃の話ですが、当時一日で何十回ものてんかんの発作に苦しめられたシャーロットちゃんが、大麻由来の医薬品を利用して、見事発作を抑えることができたという話です。大麻の成分を利用してできた製品は以下のような効果があると言われています。
- てんかん：発作を抑える
- がん：吐き気を抑える、鎮痛
- AID：食欲不振による体重の減少を抑える
- 多発性硬化症：鎮痛
もちろん、効果には個人差があります。。
実際どんな大麻由来のお薬が存在しているの？
すでに様々な大麻の成分から作られた医薬品が存在しています。
以下いくつか紹介致します。します。
■エピディオレックス
2018年にアメリカでFDA（米国医薬品食品局）の承認が降りた医薬品。100ｍｇ中1mlのCBD（カンナビジオール）が含まれており、レノックス・ガストー症候群、もしくはドラベ症候群（どちらも難治性のてんかん）の症状を抑える効果があると言われています。
2019年の3月19日の国会中で、秋野議員による質問で、エピディオレックスの治験が可能という答えを厚生労働官森審議官より得ています。もしかしたら将来日本で入ってくる医療用大麻はこの本医薬品が第一号とになるかもしれません。
■サティベックス
イギリスのGW製薬が開発した世界初の医療用大麻です。
実は大塚製薬がGW製薬と開発と販売の独占契約を結んでおります。
多発性硬化症の痙縮、神経因性疼痛、過活動膀胱等の症状の改善に用いられています。1スプレー毎になんと2.7mgのTHCと2.5mgのCBDが含まれています。THCと言えばマリファナの主成分で精神的な作用が認められた成分です。ただ本製品はすでに20カ国以上で使用されており、THCも使い方次第で人の役に立つことがよくわかります。なお、THCは日本では違法な成分です。少しでもCBDフルスペクトラムオイルなどで検出されれば逮捕となってしまいます。
症例紹介
医療用大麻の公開について症例いくつがございました。
ドラベ症候群が認められる120名の患者
120名の若年成人以下（平均年齢9.8歳）を対象に14週間の治療期間で発作の頻度の確認をされました。体重1KGにつき、20ｍｇのCBDを投与したところ12.4の発作回数が、5.9回減少。
完全に発作がなくなった人も5％もいたそうです。
繊維性筋痛症の80歳の患者
40年間様々な治療を試みた患者さんに、CBD10％のブロードスペクトラムオイルを舌下投与したところ、1ヶ月で疼痛が緩和されました。痛みで途中覚醒することも減ったとのこと。
医療用大麻に副作用はないのか？
もちろん、医薬品ですので副作用も見受けられるようです。
以下代表的な副作用です。
☓傾眠
☓下痢
☓食欲不振
☓喉の乾き
☓不安症
なお、普通の食品でもアレルギーがでるくらいなので、大麻に関連する食品を摂取してもアレルギー反応が出ることがあるようです。大麻はトマトやグレープフルーツ、バナナなどのタンパク質の構造が似ており、なんかしらのアレルギーを持たれている方はCBDオイルなどの大麻関連製品を摂取する前に一度お医者さんに相談したほうが無難かもしれません。
日本では医療用大麻は禁止されている？
日本では大麻自身が大麻取締法により禁止されております。ただし、茎や種子は加工すれば、所持、使用することができ、その関連でCBDオイル（THCは非検出レベルまで除く）などが販売されています。もしあなたが日本にいて、あらゆる治療でも効果がない場合は、インターネットを通じて医療用の大麻に詳しい医者ともコンタクトを取れるので相談されてみてはいかがでしょうか。
終わりに
ここまで医療用大麻について医薬品の紹介や、症状の改善例などをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。医療用大麻の歴史は浅く未だ完全には大麻の効果が解明されてはおりません。しかし、何十年も病気に苦しめられ最後の選択肢としてあげられることは多いので、痛みなどで現行の治療法で改善が見受けられない場合はCBDに関連する製品をまず試されてみてはいかがでしょうか。
