近年立て続けに麻薬に関連する容疑で女優や音楽家が警察のお世話になっておりますよね。日本ではあへん法、覚せい剤取締法、麻薬及び向精神薬取締法そして、大麻取締法と薬物の流通や管理のやり方を定めた4つの法律が存在します。その中で実は大麻の規制緩和が世界的に始まっており、日本も合法化されるのでは?と噂されるようになっています。今回はなぜそもそも禁止されたているのか、代替品なども含めて記事にしていきたいと思います。
日本における大麻の規制の始まり
実は日本の大麻を取り締まる法律の歴史はそこまで古くはありません。その昔20世紀初頭における「麻」とは、あくまで繊維採取を目的として使用されていたので栽培も譲渡も販売も自由でした。大麻自体を服になる生地の材料程度の認識しか当時はなかったのです。1925年頃に第二あへん会議条約の批准に応じる形で施行された麻薬取締規則ここでようやく大麻が麻薬として扱われるようになりますが、それも日本国産の大麻草ではありません。「印度大麻草、其ノ樹脂,之ヲ含有スル物」と書いてあるように当時は「気持ちよくハイ」になれる草と言えばインド産の大麻草だったわけです。おそらくはインド産の大麻はTHC濃度が高かったとのだと推測されます。
*THCは大麻草の成分の一つで、幻覚作用などの精神的作用があります。
戦後のGHQのアクションと日本政府の抵抗
従来、日本における大麻草とは、譲渡可能で、も販売も自由に行われていましたが、1945年に大日本帝国軍の敗北後、公衆衛生福祉局つまり、GHQGHQにより 麻薬成分を含む植物の栽培、製造、販売、輸出入を全面的に廃止しました。この瞬間日本の麻は服の繊維からヘロイン、コカイン、アヘンと同レベルの麻薬として認識されてしまいました。しかし、伝統的に日本で大麻は神事にすら使用していたくらい需要の高い作物であったため、で日本政府の根気強いGHQとの交渉により、1947年には、大麻の定義を「大麻草、その種子、それらの製品」としましたが、「大麻草の成熟した茎、その製品(樹脂を除く)、発芽不能の種子、もしくはその製品は”除く”」と定められました。その内容が次の年の1948年には現在の大麻取締法に盛り込まれ制定されました。
世界の動きを見ると大麻は禁止ではなく解禁の流れとなっている
CBDが注目されるにつれて、実は医療用大麻と言うものが解禁の動きになっています。日本で大麻を厳しく取り締まった張本人であるアメリカも2019年には今では50あるうちの33ワシントンDCDCと29州が医療用大麻を利用することができる。アメリカだけではない、実はイギリスやスイスなどのG10の中で医療用大麻を認めていない国は実は日本だけです。それだけ大麻が医療分野に与える恩恵は大きいと言うことなのでしょう。
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違法な大麻の代替品が近年出回るようになった。
さて、大麻取締法が制定されてから現在に至るまで大麻の概念は変わることなく、茎もしくは、樹脂を除くその製品か、発芽不能の種子もしくは、その製品のみ違法な大麻とは認められず、合法的なものとして扱われるわけですが、実は近年違法な大麻の代替品のようなものが出回るようになりました。それはCBD(カンナビジオール)と呼ばれる生理活性物質を利用した大麻関連製品です。CBDは大麻草から抽出された成分のことで、鎮痛作用や抗不安作用などの精神的な効果を得られることで注目されています。そして日本に持ち込まれるCBDに関連する製品は、先に説明したとおり大麻草の茎や種に含まれるCBDのみ抽出して製品化しなければなりませんが、そこから取れる量はごくわずかなのでどうしても製品の価格が高くなってしまいます。大麻取締法が緩和でもされて、茎以外からも取れるようになれば貧しい方でも平等にCBDの恩恵を受けることができる世の中になるかもしれません。
日本でも医療用大麻緩和の動きは出ている。
実は医療用大麻について2019年の参議院の沖縄及び北方問題に関する特別委員会で医療用大麻に関する内容が出てきました。米国で大麻から作られる「エピディオレックス」と呼ばれるてんかん症候群の治療薬が承認されたことを受け、日本でも厚生労働大臣の許可を受けて輸入された本治療薬を用いて治験を行うことは可能であるという見解が出ております。このエピディオレックスの有効な成分として、主にCBDを含んでいることで注目されています。日本もまだ先になるとは思いますが医療用大麻を日本で一般的に処方されるようになる可能性が出てきたのではないでしょうか。
終わりに
今回は日本における大麻がなぜ禁止となっていったのか、また世界は大麻が解禁の動きになっていることなどをまとめました。大麻だからといって全てが悪いものではなく、治療薬として使用できる成分も含んでおり、その理解が世界で進んでいることが理解できたと思います。大麻の禁止が解ければ、何も茎や種子のみからとった割高な製品を使用することもなくみんな平等に恩恵を得られるようになるはずです。