マリファナを吸うと五感が鋭くなり、単なる紅茶やコーヒーが妙に美味しくうまくなったり、音楽がきれいに聞こえるそうですが、そんな症状の中に食欲が増すといったものがあります。
この現象をマンチーといい、個人差にもよりますが人によっては、自宅にある食料を全て食べつくしてしまうほどの食欲になるそうです。
実際、大麻が合法になった国では、合法化されてからジャンクフードなどの売れ行きがよくなったそうです。
今回の記事ではマンチーとは何なのかの説明と、今流行りのCBDとの関係について記事にしていきたいと思います。
なお、本記事はマリファナを推奨するための記事ではございません。
マリファナは大麻取締法により厳しく規制されていることお忘れなく。
マンチーとは?
マンチー(munchies)とは、大麻に含まれるカンナビノイドを摂取することで発生する異常な食欲のことです。
とある報告によると、人間の視床下部にはプロオピオメラノコルチン(POMC)ニューロンと呼ばれる神経細胞群があり、このPOMCニューロンの役割は、食事をしておなかが膨れてくると、シグナルを発信してこれ以上食事をしないように働き掛けをするそうです。
このシグナルのおかげで満腹となり、食事をしなくなります。
しかし、特定のカンナビノイドを摂取することで、このシグナルをうまく発信しなくなり、むしろ食事を勧めるようになるそうです。
これがマンチーの正体だと言われています。
マンチーの原因となるカンナビノイドとは?
カンナビノイドは大麻から抽出される何百種類もある成分のことですが、その中でもマンチーの原因になるカンナビノイドはTHC(テトラヒドロカンナビノール)だと言われています。
視床下部にはCB1レセプターと呼ばれる受容体があります。
通常、CB1レセプターとは、内因性カンナビノイドと呼ばれる体内にあるカンナビノイドの一種であるアナンダミドと結合し、感情を抑制したり、食欲を制御したりしています。
THCは実はCB1との親和性(結びつきの強さ)が強く、THCが体内に入るとアナンダミドの代わりにTHCがCB1と結合してしまい、幻覚作用や記憶障害を起こしたり、必要以上に食欲を促進してしまう働きがあるそうです。
また、カンナビノイドは不足すると欠乏症、片頭痛、線維筋痛、過敏性腸症候群、その他の治療抵抗性症候群などの原因になる可能性があります。詳しくはこちらの、カンナビノイド欠乏症とは?CBDオイルで最高のリラックスで説明しています。
マンチーの時に食べたくなるもの
唐揚げ、ポテト、ラーメンなど、油分が高くて高カロリーなものを摂取したくなる傾向にあるようで、促進された満腹感を満たすために、体が大きなエネルギーを必要とするようです。
マンチーによって太るのか
アメリカの情報雑誌 Forbes(フォーブス)によると、ミシガン大学の調査にて「大麻を吸うと太る」と証明できるデータが取れなかったことから、大麻摂取によるマンチーによって体重増加する、ということは無さそうです。
CBDもマンチーの原因となるのか?
THCがマンチーの原因になる点はよくわかったかと思いますが、ではTHCと同様にカンナビノイドの一種であるCBDはどうなのでしょうか。
実はCBDはCB1との親和性はありません。
つまり、CBDがCB1と結合し、食欲を促進することは通常ありません。
ただ、CBDにまつわる製品も様々なものがあり、粗悪なCBD製品はTHCを含んでいることがあるそうです。
確かに、日本では、麻薬及び向精神薬取締法により、THCは違法な成分として規制されております。それゆえ、正規輸入ができるCBD製品はTHCを非検出レベルまで除去されています。
しかし、粗悪な輸入業者が扱うCBD関連製品は除去が甘いか、きちんとした第三者機関によって検査されておらず、THCが検出されてしまうこともあるようです。
国によっては、0.3%以下のTHCは合法だったりと規制が緩いところもあるので、それをそのまま日本に持ってきてしまう方もいるそうです。
CBD製品の購入を検討される際には、製品のレビューや公式サイトの情報を見比べて購入を決めたほうが無難です。
マンチーが病気の治療に役立つこともある
過食というと、マイナスのイメージしかありませんが、実は医療現場で役立つときもあります。
例えば、化学療法中のがん患者やエイズの患者は、治療に伴う吐き気と食欲不振があります。
世界には、これらの食欲不振に打ち勝つべく、食欲不振や体重減少の対策として合成THCを利用している国も存在します。
薬の名前といえば、マリノールやナビロンがそれに当たります。
難病であらゆる薬を試しても吐き気や食欲がわかないという方は、国を変えてこの薬を利用する術を検討してもいいかもしれません。
ただ、治療の辛さから日本国内でマリファナに手を出しては絶対になりません。
あらゆる人から白い目で見られることになり、家族にも迷惑がかかってしまいます。
治療のために検討されたいのであれば、きちんと調べて自己責任で合法の国の医療機関で行ってください。
終わりに
今回は大麻の効果の一つであるマンチーについて説明いたしましたがいかがでしたでしょうか。CBDを利用してもマンチーになることはありません。
もし万が一、CBDを摂取して、食欲が増したというのであればそれは元々別の原因で食欲不振となっていたものがCBDによって改善された結果かもしれません。
少なくともCBDによって病的に食欲が増すといったことはおそらくないと思われます。