麻薬、大麻、覚せい剤、違いはわかりますか?

TVでの芸能人ドラッグ使用報道など、様々な機会にドラッグについて耳にすることがあるかと多います。
ではみなさんは「ドラッグ」とは一体なんだと思いますか?覚せい剤は、麻薬は、大麻は、それぞれどう違うのでしょうか。

今回はよく「ドラッグ」として一括りにされる、「麻薬」「大麻」「覚せい剤」の違いについてご紹介いたいます。

そもそもドラッグって何?

ドラッグとは本来「薬物」を意味する言葉ですが、今回のような場面で使うドラッグという言葉は、少し意味が変わってきます。

今回紹介する「ドラッグ」とは、日本で所持や売買、使用が違法とされており、高い依存性や身体・精神への悪影響を持つ薬物の総称です。

  • 麻薬
  • 大麻
  • 覚せい剤

この3つはよく「ドラッグ」として一括りにされますが、例えば大麻は日本にも自生している植物の名前です。
大麻をドラッグとして扱うのは、本来のドラッグの定義からも逸れてしまいます。

では、もっと詳しくそれぞれについて見ていきましょう。

麻薬とは何?様々な薬物の総称

麻薬とは薬学的な定義によると、精神の鎮静や麻酔などに使用される薬品で、依存性のあるもののことを指した言葉です。

代表的なものだと、「コデイン」「ヘロイン」「モルヒネ」などが挙げられます。
麻薬は麻酔としての効果があるため、例えばモルヒネはガンなどの終末治療の際に痛みの緩和で使用されたりと、真っ当な使い道も存在しています。

もっと広い定義で麻薬といった言葉を使用する場合もあり、法的には「麻薬及び向精神薬取締法において麻薬と指定されているもの」とされています。
この定義によれば、「ケタミン」「LSD」「コカイン」なども麻薬として扱われることとなります。

法的な定義と薬学的な定義が乖離する中、さらに「依存性が強く、社会的な弊害があり、違法に使用される薬物」を全て麻薬と呼ぶこともあり、実際に厚生労働省などはこのような定義で麻薬という言葉を用います。

このように麻薬という言葉は曖昧で、様々な薬物を呼称する際の総称として使用されることが多いです。

大麻とは何?日本にも自生する植物の名称

大麻とは日本にも自生しているアサ科の植物で、大麻に含まれるTHCという成分が酩酊作用を持つことから、日本では違法薬物として指定されています。
薬物として使用する際には、大麻の葉を乾燥させたり、樹脂化させたものをタバコのように吸引して使用することが一般的です。

大麻に含まれるTHCを摂取すると、幻覚作用や多幸感をもたらします。
日本では現在健康を害するとして違法とされていますが、戦前の日本ではごく普通に大麻が使用されていました。
またカナダやアメリカの一部の州では大麻の使用が合法化されています。
韓国などでは嗜好品としての使用は認められていませんが、医療用大麻は解禁されています。

こういった背景から、大麻を「ドラッグ」や「麻薬」といった括りに入れるのは間違っている、といった見方が増えてきています。
日本ではまだまだ大麻に対して「悪いものだ」といった認識がありますが、世界的には認識が変わってきているのです

覚せい剤とは何?

覚せい剤とは、主にメタンフェタミンという化学物質から製造されています。
大麻は植物そのもの、コカインは植物から作られていますが、覚せい剤はこれらとは違い合成された人工の化学物質です。

覚せい剤はほとんどの場合、密造工場でアンフェタミンや近しい化合物を混合して作られますが、さらに効果を高めるために様々な化学物質が混ぜ合わされます。
例えば風邪薬の錠剤であったり、バッテリー液、洗浄剤、不凍剤などなどといった化学物質をアンフェタミンなどと混ぜ合わせることで覚せい剤を製造します。

当然ですがこれらを密造している人々は、なんの専門家でもなく更には自身も薬物乱用者である場合がほとんどです。
こういった背景から、覚せい剤は非常に危険性が高い薬物となっています。

また大麻やコカインが天然成分由来であるのに対し、覚せい剤は人工の化学物質で無理やり精神作用を与えている、といった点からもその危険性は想像できるでしょう。

覚せい剤といえば注射器のイメージを持つ方も多いでしょうが、現在では注射を用いずに摂取する方法も確立されています。
過去には注射器の所持や注射痕が、覚せい剤使用者を見分ける方法とされてきましたが、現在では注射器を使わない方法が増えたため、覚せい剤使用者を見分けることも難しくなってきています。

麻薬、大麻、覚せい剤、違いはわかりますか?まとめ

今回の記事では麻薬、大麻、覚せい剤の違いについてまとめました。

  • 麻薬:様々な違法薬物の総称
  • 大麻:日本にも自生するアサ科の植物
  • 覚せい剤:メタンフェタミン等の化学物質

テレビ等で全て一括りにドラッグ、麻薬などと呼称している場合も多いですが、それぞれが異なる意味を持つ言葉です。
大麻は現在では合法化されている国もあり、他のドラッグ等とはまた異なった扱いです。
言葉の意味を知っているだけでも、ニュース等を見た際に正しい知識を得られるでしょう。