現在、大麻は世界各国で合法化が進んでおり、実際に多くの国が嗜好用大麻の解禁、医療用大麻の解禁、又は大麻使用の非犯罪化に踏み切っています。
その流れを受けて、日本でも多くの人々が大麻使用の解禁や一部解禁、非犯罪化を待ち望んでいます。
もちろん現段階では大麻の所持は日本国内では犯罪であり、大麻を所持している場合は逮捕されてしまいます。
当然ですが当サイトでは、日本国内での大麻の所持・使用は推奨していません。
そこで、日本国内での大麻所持の危険性を正しく認識していただくために、今回の記事では「大麻で逮捕されるとどうなるのか」をご紹介します。
万が一、日本国内で大麻を所持している、といった方が当記事をご覧になっている場合は、ぜひ最後まで内容をチェックしてください。
また、今後日本で大麻を所持したいと思っている方も、当記事を読んでその危険性を十分に認識しておきましょう。
当記事が、日本国内での大麻所持による逮捕者の減少の一助となれば幸いです。
大麻を所持しているとどうなるの?
まずは、日本国内で大麻を所持すると、どのような罪に問われるのかを確認しましょう。
日本では、大麻の「使用・所持・譲渡」と「栽培・輸出・輸入」がそれぞれ犯罪行為とされており、大麻取締法違反により逮捕対象となります。
逮捕されてしまった場合には、最大23日の勾留期間を経て、起訴もしくは不起訴が決定します。
起訴された場合には刑罰が科され、前科がついてしまいますが、不起訴になれば前科はつきません。
ただし、平成28年時点での大麻取締法違反の起訴率は54.9%と、半分以上が起訴されているので、初犯であっても高い確率で起訴されてしまいます。
「使用・所持・譲渡」と「栽培・輸出・輸入」を分けて書いたのは、刑罰の重さが異なるからです。
また、いずれの行為を行った場合でも、それが営利目的である場合(大麻を利用してお金儲けをした場合)は、さらに刑罰が重くなります。
では、それぞれの刑罰についてみてみましょう。
大麻取締法違反で逮捕・起訴された際の刑罰は?
では、大麻取締法違反で逮捕され、起訴された場合に科される刑罰についてみてみましょう。
使用目的で「使用・所持・譲渡」した場合
- 5年以下の懲役
営利目的で「使用・所持・譲渡」した場合
- 7年以下の懲役
- 200万円以下の罰金刑が併科される場合も
大麻取締法第24条にも、以下のような記述があります。
大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、五年以下の懲役に処する。
営利の目的で前項の罪を犯した者は、七年以下の懲役に処し、又は情状により七年以下の懲役及び二百万円以下の罰金に処する。
使用目的で「栽培・輸出・輸入」した場合
- 7年以下の懲役
営利目的で「栽培・輸出・輸入」した場合
- 10年以下の懲役
- 300万円以下の罰金刑が併科される場合も
こちらも、大麻取締法第24条に、以下のような記述があります。
大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、七年以下の懲役に処する。
営利の目的で前項の罪を犯した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び三百万円以下の罰金に処する。
このように、大麻の使用・所持・譲渡・栽培・輸入・輸出には、非常に重い刑罰が科されます。
当記事をご覧の方は、絶対に行わないようにしてください。
大麻取締法違反で逮捕されたあとの流れは
万が一、大麻取締法違反で逮捕されてしまった場合、どういった流れになるのでしょうか。
逮捕の後には、以下のような流れになります。
- 逮捕〜事件送致|逮捕後48時間以内
- 事件送致〜勾留請求|送致後24時間以内
- 勾留|原則10日間、最大で20日間
- 起訴・起訴猶予・不起訴の判断
こういった手続きにより、逮捕後最大23日間も勾留される場合があります。
もしもあなたや身の回りの人が大麻取締法違反で逮捕された場合、逮捕後72時間以内(勾留期間が始まるまで)の対応が最も重要となります。
このタイミングで適切な対応を行うことで、勾留期間の短縮や、不起訴処分(前科がつかない)を勝ち取れる可能性が高まります。
逮捕後はすぐに弁護士に連絡して、不起訴処分を目指すのが良いでしょう。
ただしそもそも、大麻取締法違反を犯さず、逮捕されないのが最も良いことですので、日本国内で大麻取締法に抵触するような行為は絶対に行わないでくださいね。
大麻で逮捕されるとどうなる?まとめ
今回の記事では、大麻取締法違反で逮捕されるとどうなるのかを解説しました。
大麻取締法では、大麻の「所持・使用・譲渡」と「栽培・輸入・輸出」、また使用目的か営利目的かで罰則が変わりますが、どちらにせよ高確率で起訴され、重い刑罰が科されます。
そもそも大麻取締法に抵触しないように生きるのが良いですが、万が一大麻取締法に違反してしまい、逮捕された場合には、逮捕後72時間以内の対応が最も重要です。
すぐに弁護士に連絡をし、適切な対応方法を伺うようにしましょう。