女性の多くが産後うつを経験することをご存知でしょうか。
これはもはや社会問題と言っても過言ではなく、妊娠や出産を素直によろこべないような事態を引き起こします。
特に産後うつは母親に対して深刻な悪影響を与えます。さらに産後うつの症状によって子供に愛情を注げず、子供にまで悪影響が出る場合もあります。
そんな産後うつに対して有効かもしれないとCBDが注目されていることはご存知でしょうか。
今回の記事では、母乳育児中のCBDを使用する影響や、産後うつに対するCBDの効果についてお話します。
産後うつにCBDが有効?
多くの女性が産後うつに苦しみ、育児にも悪影響が出ています。
そんな状況を改善する一助になるかもしれないと注目を浴びているのが、CBDです。
母乳育児と抗うつ剤について
CBDにはリラックス作用や抗うつ作用があるため、授乳期の母親に現れるうつ症状や不安感、疲労、吐き気などを改善することができるかもしれません。
また、同じような作用を持つ抗うつ剤を処方される場合もありますが、抗うつ剤は母乳育児の場合、赤ちゃんに深刻な影響を与える可能性があります。
母乳育児は非常に重要な育児方法として知られています。
赤ちゃんとのコミュニケーションとしての意味合いはもちろん、免疫や栄養様々な観点から、可能で有る限り粉ミルクよりも母乳育児を行うのが望ましいとされています。
抗うつ剤を使用する場合、母乳育児の継続は赤ちゃんへの影響を考えると難しいでしょう。
こういった側面からも、産後うつに対する抗うつ剤に変わる対処法としてCBDが注目されているのです。
CBDはあかちゃんに悪影響を与えないのか
母親がCBDを使用し、赤ちゃんがその母乳を飲むことで、赤ちゃんに対して悪影響を及ぼすのかどうか。
残念ながらCBDが赤ちゃんに対して安全であるという明確な研究結果は得られていません。
それと同様に、悪影響を及ぼすという明確な研究結果も得られていないようです。
ただし少なくとも、CBDが成人に対して安全なことが科学的に証明されています。
また4才以上の子供に対して、癲癇の発作を治療するためにCBDを与えるような臨床試験が行われていますが、こちらも子供への悪影響は報告されていません。
これと同様に新生児に対してCBDはほとんど影響がない(摂取量も母乳に含まれたごく少量であるため)との考え方が広がりつつあります。
CBDはもともと母乳にも含まれている?
CBDが母乳にも含まれている、という話を聞いたことがありますか?
実は一部のカンナビノイドは母乳中にもともと存在しており、こういったカンナビノイドはCBDとほとんど同じような働きをすることがわかっています。
母乳中に含まれるカンナビノイドは赤ちゃんが空腹を感じたり、授乳が必要だと感じるために重要な働きを持ち、赤ちゃんの成長と発達には欠かせないと考えられています。
こういった事実は、CBDが赤ちゃんに対してどういった影響を持つのかを示す有力な証拠となるでしょう。
また面白いことに、胎児の細胞がたった2つしかない状態でも、すでに胎児にはカンナビノイドを受容するための「エンドカンナビノイドシステム」が備わっているのです。
このようなたくさんの不可解な事実を元に、多くの研究者が現在も胎児や新生児に対してのCBDの影響を研究しています。
母乳育児中にCBDを使用する場合の注意点
まず第一に、ここまでに紹介したCBDが母乳育児中でも安全であるという証拠は、ほとんど全てが事例証拠です。
科学的に有意である証拠はまだまだほとんどないため、確実に安全であるとは言い切れません。
第二に、CBDと同じく大麻中に含まれる成分であるTHC(精神作用を持ち日本では違法)は、母乳育児中に赤ちゃんに対して有害な影響を与える可能性があることが、研究により発表されています。
そもそも日本に住んでいればTHCと触れ合う機会はないでしょうが、万が一そのような機会があっても摂取することはオススメできません。
第三に、出産後に何か薬を使用している場合は、医師と相談の上でCBDを使用することをオススメします。
CBDが成人に対して安全な成分であることは実証されていますが、様々な薬効と組み合わさる場合はまた別です。
CBDの作用が薬効を妨げる可能性も考えられるので、必ず医師に相談しましょう。
母乳育児中のCBDってどんな影響があるの?まとめ
今回の記事では母乳育児中にCBDを摂取した際の影響についてご紹介しました。
CBDには産後うつなどに有効であると考えられる様々な効果がありますが、母乳育児中の新生児に対してどのような影響があるかはまだまだ解明されていません。
安全であることを示す事例証拠は多くありますが、科学的には証明できないことも多いのが現状です。
とはえい母乳育児中にCBDを使用できるメリットは多いため、今後も研究が進みCBDが母乳育児中の母子ともに対して安全かつ有効であることが証明されるのを願うばかりです。
※CBDの新生児に対する安全性は科学的に証明されていません。
当記事はCBDの新生児への安全性を保証するものではありません。